任意売却が可能な期間は、競売の開札日前日までです。
任意売却は、競売よりも有利な条件で自宅を売却できる可能性がありますが、期限が決まっているため、スムーズに手続きを進める必要があります。
本記事では、任意売却にかかる一般的な期間の目安、手続きの流れに沿って各段階でどのくらいの時間を要するのかを詳しく解説します。さらに、競売が開始された場合のスケジュールについても触れ、時間的な猶予がどれくらいあるのかを解説します。
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任意売却が可能な期間は競売の開札日前日まで
任意売却が可能な期間は、裁判所による競売の開札日前日までの間となります。

注意点として、任意売却の手続きを開始した場合でも、競売の手続きが止まるわけではありません。
なぜなら、任意売却は、通常の不動産売買と同様に買主を見つける必要があります。しかし、物件の状態や価格、市場の状況によっては、いつまで経っても買い手が見つからない可能性があります。債権者としては、任意売却が不成立に終わるリスクを考慮し、確実な債権回収手段である競売を並行して進めることで、時間切れになるのを防ぎたいと考えます。
また、任意売却には一定の期間が許されますが、その期間内に売却が成立する保証はありません。債権者としては、いつまでも任意売却の結果を待つわけにはいかず、もし任意売却での売却が難しい場合、早期に競売に切り替えることで、少しでも多くの資金を回収しようとします。
つまり、裁判所による競売の開札日前日までは、任意売却を行うことができますが、それを過ぎると競売手続きを取り下げることはできません。そのため、何としても任意売却を成功させたい場合は、任意売却の実績が豊富な不動産会社に依頼し、確実な買い手探しを行って貰うことが大切です。
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任意売却の完了までは最低10か月かかる!
任意売却の手続き完了までの期間は、個々の状況によって変動しますが、もし住宅ローンの滞納がない段階で任意売却を検討し始めた場合、完了までおよそ10ヶ月程度を目安として考えておく必要があります。
この期間には、住宅ローンの滞納が発生し、期限の利益を喪失するまでの約4ヶ月間が含まれています。なぜなら、金融機関は通常、ローンの正常な返済を望んでおり、滞納が発生するまでは本格的な任意売却の交渉に応じない傾向があるためです。
つまり、滞納がない状態からの相談では、実際に債権者との具体的な交渉を開始するまでに、ある程度の期間を要することを理解しておく必要があります。
任意売却の流れ
任意売却の流れは、以下の通りです。
以下の工程を踏まえると、任意売却の完了までに最低でも10か月程度はかかります。
- 初回相談
- 債権者との交渉(任意売却の許可と売出価格など)
- 媒介契約の締結
- 販売活動開始
- 内覧と購入申し込み
- 債権者と債務者間での売却代金の配分割合の合意
- 売買契約の締結
- 決済・引渡し
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任意売却の期間が長引く5つのケース
任意売却の手続きが長期化してしまう背景には、以下のような要因が考えられます。
- 債権者との交渉が難航する場合 (価格交渉、条件面など)
- 物件の立地や状態が悪い場合
- 共有者や連帯保証人との調整に時間がかかる場合
- 国や地方自治体に不動産を差押えされている場合
- 不動産会社の交渉や販売活動に問題がある場合
1. 債権者との交渉が難航する場合 (価格交渉、条件面など)
債権者は、できるだけ多くの債権を回収したいと考えているため、不動産業者が査定した価格に対して、より高い価格での売却を求めることがあります。この価格交渉が難航すると、任意売却が完了するまでに時間を要することになります。
特に、金融機関や保証会社によって、任意売却の承認基準や価格交渉の進め方が異なるため、債権者との交渉経験が乏しい不動産会社や担当者の場合は、時間が掛かります。
売却条件(手付金の額、引き渡し時期、残置物の扱いなど)について、債権者と債務者の間であまりにも意向が異なる場合などは、特に注意が必要です。
2. 物件の立地や状態が悪い場合
交通アクセスが不便、周辺環境が良くないなど、一般的に需要が低いエリアに位置する物件は、買い手が見つかりにくく、売却期間が長期化する傾向があります。建築基準法上の制限により、建て替えができない物件なども同様です。
築年数が古く、建物や設備が老朽化している物件は、買い手が現れても価格交渉が難航したり、大規模なリフォームを前提とするため購入をためらわれたりする可能性があります。
また、雨漏り、構造的な欠陥、シロアリ被害などの瑕疵や不具合がある場合も、その修繕費用や責任の所在について交渉が必要となり、売却期間が長引く要因となります。
3. 共有者や連帯保証人との調整に時間がかかる場合
不動産が共有名義の場合、共有者全員の同意がなければ任意売却を進めることができません。共有者間で意見が対立したり、連絡がスムーズに取れなかったりすると、合意形成に時間がかかります。
また、住宅ローンに連帯保証人がいる場合、その同意も必要です。連帯保証人が任意売却の内容に納得しなかったり、連絡が取れなかったりすると、手続きが滞ってしまいます。
4. 国や地方自治体に不動産を差押えされている場合
保険料や税金を滞納し、国や地方自治体に不動産が差し押さえられている場合、任意売却を進めるためには、まず差し押さえを解除する必要があります。この手続きを踏むため、通常よりも時間がかかる場合があります。
5. 不動産会社の交渉や販売活動に問題がある場合
任意売却の長期化は、主に不動産会社の交渉力と販売活動の質に起因します。
債権者との価格や条件交渉が不慣れな場合や債権者への情報共有が遅れると、信頼関係を構築できず、合意形成に時間を要します。
また、消極的な販売戦略、ターゲット層の不明確さ、魅力不足の情報発信、内覧対応の不備などによって、買い手探しに時間を要するケースもあり得ます。
販売活動が決まっている任意売却では、信頼できる実績豊富な不動産会社を選ぶことが大切です。
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任意売却を期限内に完了させるためのポイント
任意売却を期限内に完了させるためのポイントは、主に以下の3つです。
- 早期に専門業者へ相談する
- 債権者との交渉に積極的に協力する
- 任意売却の実績が豊富な不動産会社を選ぶ
1. 早期に専門業者へ相談する
ローンの支払いに少しでも不安を感じ始めたら、できるだけ早い段階で金融機関(債権者)に相談することが大切です。債権者によっては、月々の返済額の減額や返済期間の延長などの相談に応じてくれる可能性があります。
債権者への交渉が難航する場合は、任意売却に強い不動産業者や弁護士などに相談してみましょう。
早期に動くことで、競売を回避し、他の手段を選択できる余地も多く残されています。何よりも、不安な状況下で一人で悩まず、専門家に相談することで、精神的な負担を軽減し、前向きに解決に向けて取り組むことができます。
2. 債権者との交渉に積極的に協力する
債権者から求められる書類や情報(収入状況、資産状況など)は、迅速かつ正確に提出しましょう。情報開示の遅れは、債権者の判断を遅らせ、交渉期間を短縮する要因となります。
債権者に対しては、誠意をもって状況を説明し、任意売却への協力をお願いしましょう。建設的なコミュニケーションを図ることで、債権者の理解を得やすくなり、柔軟な条件での合意に繋がる可能性があります。
債権者は、債権回収を最大限に行うことを目的として交渉に臨みます。無理な要求ばかりをするのではなく、専門家のアドバイスを受けながら、現実的で合理的な提案を理解し、受け入れる姿勢も重要です。
3. 任意売却の実績が豊富な不動産会社を選ぶ
任意売却に特化した知識と経験を持つ不動産会社は、債権者との交渉、適正な価格設定、効果的な販売活動、契約手続きなどをスムーズに進めるためのノウハウを持っています。
任意売却を専門に扱う不動産会社の中でも、弁護士が在籍している会社を選ぶことも重要なポイントです。債権者への交渉時、不動産会社の担当者よりも弁護士の方がスムーズ且つ有利に話しが進むケースが多いです。
また弁護士であれば、自己破産、債務整理、個人再生など、任意売却以外の手段を提案してくれたり、任意売却後の生活再建においても法的な視点で、適切な助言をもらえる可能性があります。
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まとめ:任意売却を期間内に完了させるならセンチュリー21中央プロパティー
任意売却は、競売の開札日前日までが期限です。任意売却は、債権者との交渉に時間を要するため、最低でも10か月程度時間がかかります。
センチュリー21中央プロパティーでは、任意売却に関する豊富な知識と実績を持っています。債務整理に強い常駐の社内弁護士が、お客様の状況を丁寧にヒアリングし、最適な売却プランをご提案いたします。
弁護士相談費用や仲介手数料など、売却に伴う費用は一切ございません。住宅ローンでお困りの方は、ぜひお気軽にご相談ください。