無理をして住宅ローンを滞納し続けると、最終的に自宅が競売にかけられ、より不利な状況に陥ってしまいます。
この記事では、住宅ローンと教育費の支払いで苦しい時に検討すべき対処法を、具体的に解説していきます。
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目次
教育費の負担を軽減する方法
住宅ローンを安定して返済し続けるためにも、教育費の負担軽減は非常に重要です。家計全体を見直すのと並行して、以下のような公的支援制度や対策を積極的に検討しましょう。
①奨学金制度の活用
学生が学費を借りたり、受け取ったりできるのが奨学金です。
| 日本学生支援機構(JASSO)の奨学金 | 貸与型 | 卒業後に返済が必要なタイプです。第一種(無利子)と第二種(有利子)があり、学費だけでなく生活費も借りられます。 返済期間が長く、比較的低い金利で借りられるため、無理のない返済計画を立てやすいのが特徴です。 |
| 給付型 | 返済不要の奨学金で、経済的に特に困難な家庭を支援します。 主に住民税非課税世帯などが対象で、学力基準だけでなく、真面目に学ぶ意欲も評価されます。 | |
| 大学独自の奨学金 | 各大学が、独自の基準や目的に応じて設定している奨学金制度です。 成績優秀者向けや、特定の分野を専攻する学生向けなど、種類は様々です。 | |
| 地方自治体の奨学金 | 都道府県や市区町村が、地域の子どもたちの進学を支援するために設けている奨学金制度です。 地元に進学する場合などに有利な条件が設定されていることもあります。 | |
②国や自治体の教育支援制度
学費を直接支援する国や自治体の制度も積極的に活用しましょう。
- 高等学校等就学支援金制度
国が高校の授業料の一部を支援する制度で、年収約910万円未満の世帯が対象です。
2020年4月からは私立高校への支援額も手厚くなり、多くの家庭が授業料の実質無償化の恩恵を受けられるようになりました。
- 高校生等奨学給付金
生活保護世帯や住民税所得割非課税世帯など、低所得者世帯を対象に、教科書代や学用品費など、授業料以外の教育費を支援する、返済不要の給付金です。
- 高等教育の修学支援新制度(大学無償化制度)
住民税非課税世帯やそれに準ずる世帯を対象に、大学・短大・専門学校の授業料・入学金の減免と、給付型奨学金をセットで支援する画期的な制度です。
2025年度からは、扶養する子どもが3人以上いる多子世帯への支援がさらに拡充され、より多くの家庭が利用できるようになります。
- 国の教育ローン(日本政策金融公庫)
民間の教育ローンに比べて、比較的低金利で利用できる国の教育ローンです。
教育に関する様々な費用(授業料、受験料、教科書代、下宿費用など)に幅広く利用できますが、世帯年収の上限などの利用条件があります。
3. 進学先の選択
お子さんと将来の進路について話し合い、家計に無理のない進学先を選ぶことも重要な選択肢です。
同じ分野を学ぶ場合でも、私立大学と国公立大学では学費に大きな差があります。
| 費目 | 国公立大学 (標準額) | 私立大学 (文系学部) | 私立大学 (理系学部) | 備考 |
| 入学金 | 約282,000円 | 約220,000~230,000円 | 約250,000円 | 大学や学部により変動、国立は一律 |
| 年間授業料 | 約535,800円 | 約810,000~830,000円 | 約1,110,000~1,160,000円 | 学部による差が大きい |
| 施設設備費 | – (原則なし) | 約140,000~150,000円 | 約170,000~180,000円 | 私立特有の費用。年間で必要 |
| その他諸費 | – | 約10,000~50,000円 | 約20,000~80,000円 | 教材費、諸会費など、大学により異なる |
| 4年間の総学費 | 約242万円~254万円 | 約400万円~411万円 | 約540万円~551万円 |
※上記は一般的な目安であり、実際の金額は各大学の公式サイトで必ずご確認ください。
※施設設備費やその他諸費は、大学や学部、年度によって変動します。
お子様の希望する進路と、ご家庭の教育資金計画をしっかりと照らし合わせ、最適な選択をすることが大切です。
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住宅ローンの見直しを検討する
家計の見直しや教育費の負担軽減だけでは解決が難しい場合、住宅ローン自体を見直すことで、毎月の返済負担を軽減できる可能性があります。
金融機関への相談(リスケジュール)
住宅ローンを借り入れている金融機関に直接相談し、返済計画の変更(リスケジュール)を検討しましょう。滞納が始まる前の早い段階で相談することが非常に重要です。
| 月々の返済額を一時的に減らす | 一定期間、元金返済を猶予し、利息のみの支払いにする(元金据え置き) |
| 返済期間の延長 | ローンの返済期間を延ばすことで、月々の返済額を軽減する |
| ボーナス返済の見直し | ボーナス払いの金額変更や取りやめを相談する |
住宅ローンの借り換え
現在よりも金利の低い住宅ローンに借り換えることで、総返済額や毎月の返済額を減らせる可能性があります。
現在の金利が高い場合や、市場金利が低下している場合に効果的です。
ただし、借り換えには審査があり、すでに返済が滞っている場合は難しいことが多いです。
任意売却を検討する
もし、これらの方法を試しても返済が困難な場合、自宅を売却してローンを清算することも選択肢の一つです。特に競売になる前に、「任意売却」を検討することで、以下のようなメリットが得られます。
- 競売より高く売却できる
- プライバシーが守られる
- 引っ越し時期や費用の相談が可能
- 残債の返済交渉ができる
任意売却の最大のメリットは、市場価格に近い金額で自宅を売却できる可能性が高いことです。
競売は、一般的に市場価格の5割~7割程度と、大幅に低い価格でしか売却されない傾向があります。
一方、任意売却では、市場価格に近い適正な価格での売却が期待できます。これにより、売却後に残るローンの残債を大幅に減らすことが可能です。
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専門家への相談
住宅ローンと教育費の問題は、非常にデリケートで複雑です。一人で悩まず、早い段階で専門家へ相談することをお勧めします。
住宅ローンの相談窓口
住宅ローンの返済に具体的な不安が生じ始めたら、まずは借り入れ先の金融機関に相談するのが鉄則です。
また、公的な機関も相談窓口を設けています。
返済条件の変更(リスケジュール)の相談、借り換えの検討、金融商品の説明、返済に関する一般的なアドバイスが受けられます。
ローンを借りている銀行、信用金庫、信用組合など。直接電話や窓口で相談しましょう。
任意売却の専門業者
住宅ローンの返済がすでに滞納し始めており、自宅の売却も視野に入れているが、競売は避けたいと考えている場合に相談すべき専門家です。
競売を回避し、市場価格に近い価格での売却、そして売却後の残債交渉を円滑に進めるためのサポートをしてくれます。
一般の不動産会社とは異なり、任意売却に特化したノウハウと実績を持つ業者を選びましょう。
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弁護士・司法書士
法的な問題が絡む場合や、債務整理(自己破産や個人再生など)を本格的に検討する際に相談すべき専門家です。
法テラス(日本司法支援センター)やお住まいの地域の弁護士会・司法書士会に問い合わせてみると良いでしょう。
参考:法テラス
まとめ
住宅ローンと教育費の支払いで苦しいと感じたら、まずは家計の見直し、教育費の負担軽減策、そして住宅ローンの見直しという3つの柱で対策を検討しましょう。特に、「早めの相談」が非常に重要です。
住宅ローンの滞納が始まる前に金融機関に相談することで、返済条件の変更など、自宅を残せる可能性が高まります。
もし状況が深刻な場合は、任意売却という選択肢も視野に入れて検討してみましょう。
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