住宅ローンの滞納などで「期限の利益」を喪失すると、債権者である金融機関から残りのローン全額を一括請求されてしまいます。
しかし、数千万円にものぼる住宅ローンを一括で払える人はほぼいないため、結果的に家を手放すことになるケースが大半です。
この記事では、住宅ローンが一括請求されてしまう代表的なケースと、一括請求を求められた場合の対処法についてお伝えしていきます。
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目次
住宅ローンを一括請求される理由は「期限の利益」を喪失するため
住宅ローンを一括請求されてしまう理由は、契約者である債務者が「期限の利益」を喪失するためです。
期限の利益とは、「借入金は決められた期限まで分割で返済すればよい」という債務者側の権利で、住宅ローンはこの権利に基づいて分割払いが認められています。
高額商品では当たり前に感じられる分割払いですが、実際には債務者と債権者との間に結ばれた契約の一つなのです。
そのため、債務者が契約違反をした場合には当然この権利は失われ、債権者である金融機関はその後の分割を認めず債務者に残りのローンの一括請求をすることになります。
期限の利益を喪失する代表的なケース
期限の利益を喪失し、金融機関から一括請求を受ける代表的なケースは以下の4点です。
- ローン返済の滞納
…住宅ローンの返済を3ヶ月以上滞納した場合。期限の利益喪失の原因として最も代表的なもの。 - 契約時の虚偽申告の発覚
…収入、勤務先、資金使途(例:住宅用と偽って投資用物件を購入したなど)、その他の借入状況などについて虚偽の申告をしていたことが発覚した場合。 - 住宅ローン以外の債務による家の差し押さえ
…住宅ローン以外の借金(キャッシングや税金など)を滞納し、結果としてローン返済中の自宅が差し押さえられた場合。 - 担保物件に対する契約違反
…住宅ローンを組んで購入した家を、債権者に無断で売却する、賃貸に出す、また家の価値を損なうような増改築を行った場合。
この中で、最も可能性が高いのはローン滞納による一括請求です。
「支払いが厳しい」と予見した段階で金融機関に相談し、返済計画の組み直し(リスケジュール)などを検討しましょう。
一括請求された住宅ローンを払えないとどうなる?
一括請求に応じられない場合は法的な手続きが進行し、以下3点のような深刻なペナルティが発生します。
- 競売により最終的に自宅を失う
- 遅延損害金が発生する
- 信用情報機関にブラックリスト登録される
①競売により最終的に自宅を失う
一括請求に応じられない場合、滞納から3ヶ月~6ヶ月程度で自宅が「競売」にかけられます。
競売とは、裁判所の手続きによって債務者が持つ不動産をオークション形式で強制的に売却し、そこで得た現金を残債務の返済に当てる手段のことです。
競売にかけられた家が落札されれば所有権もその落札者に移るため、もとの所有者はその家から立ち退かなければなりません。
なお、競売の売却価格は市場価格の5割~7割と大幅に安くなってしまうこともあり、競売で得たお金で払いきれないローンだけが残るケースもよく見られます。
②遅延損害金が発生する
返済を1日でも滞納すると、ペナルティとして通常の住宅ローン金利とは比較にならない高利率の遅延損害金(一般的に年14%程度)が発生します。
この遅延損害金は期限の利益喪失前にも発生し、その際は月ごとの支払い分に対してのみ加算されるのですが、期限の利益を失って一括請求を受けた場合は、その一括請求分の残債務の全額に対して加算されてしまうのです。
例えば1,000万円の一括請求を受けてそれが払えない場合、月額にして十数万円、年間では百数十万円もの遅延損害金が加算されていくことになります。
③信用情報機関にブラックリスト登録される
住宅ローンの一括請求を受けた時点で、信用情報機関(CIC、JICCなど)に事故情報が登録されます(いわゆる「ブラックリスト入り」)。
一度登録されると、残債務を払い終わったとしても5年~10年程度は情報が消えません。
この期間中は、原則としてクレジットカードの作成・利用、新たなローン契約、スマートフォンの分割払いなどができなくなります。
また、一括請求に応じられず家が競売になると、対象となる不動産の情報がインターネット上に公開されることにも注意が必要です。
一括請求された住宅ローンを払えないときの対処法として有効な「任意売却」
一括請求に応じられず、そのまま時間が経てば家は確実に競売になります。
このような状況で、競売を避け、住宅ローンを完済、あるいは減らす方法として有効なのが「任意売却」です。
任意売却とは、住宅ローンが返済できなくなった場合に、債権者の同意を得た上で自分自身の意思で不動産を売却する方法のことです。
競売と比較して、以下のような特徴があります。
| 競売 | 任意売却 | |
| 売却価格 | 市場価格の5割~7割 | 市場価格に近い金額 |
| 退去 | 強制的に退去の必要あり | 買主との交渉次第で引っ越しまでの猶予ができる |
| プライバシー | ✕(競売物件のサイトに掲載される) | 〇(周囲の人に知られにくい) |
| 引っ越し費用 | 全て自己負担 | 交渉可能(売却代金から捻出できる可能性あり) |
| 残りのローンの支払 | 原則的に一括請求 | 分割の交渉が可能 |
結果的に家を売ることになるのは競売と同じですが、任意売却は上記の通り競売と比べてメリットが大きい手段です。
ただし、任意売却は「競売開札日の前日」までに売買契約を成立させて代金決済まで終える必要があるため、可能な限りスケジュールに余裕を持って進めることが重要になります。
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任意売却は専門の不動産業者に相談する
任意売却は通常の不動産売却とは異なり、専門的な知識や債権者との交渉といった独自のスキルが必要とされる売却手段です。
したがって、債権者本人はもちろん、通常の不動産のみを取り扱っている業者では対応できないケースが多く見られます。
そのため、任意売却を検討している場合は、通常の不動産業者ではなく「任意売却を専門に取り扱う不動産業者」に相談することが前提となります。
これを踏まえて、任意売却を依頼する業者を選ぶ際は以下の3点に注目しましょう。
▼任意売却専門の不動産会社を選ぶポイント
- 任意売却の取扱実績が豊富で、公式サイトやSNSなどで確認できる
…任意売却を成功させる多くのノウハウを持っている - 社内に弁護士が在籍しており交渉力が高い
…債権者との交渉や売却後の債務整理などを全て任せられる - 口コミサイトやSNSなどのコメント数が多く評判も良い
…実際に任意売却でサポートを受けた人が多く満足度も高い
これらの点に注目して業者を選ぶことで、任意売却をスムーズに成功させ、新しいライフプランの実現が近づきます。
まとめ
「住宅ローンの一括請求」は、返済の滞納などを原因とする「期限の利益喪失」により発生します。
そして、一括請求に応じられないまま時間が経てば、競売により家を失うことになるのです。
もし一括請求を受けてしまっている場合は、家の競売を避けるための手段として「任意売却」の実行を強くおすすめします。
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